会長あいさつGreeting
創立80周年記念式典祝辞
卒業生を代表しまして80周年のお祝いを申し上げます。80周年おめでとうございます。
さて、久我山の80年の歴史を振り返りますと、1944年から1984年の前半の男子校時代の40年と、1985年から2024年の後半男女別学の40年に分けられると思います。
設立当時の1944年は、第二次世界大戦の末期で日本中が厳しい状況でしたが、1952年に國學院大學との合併により財政的に厳しい苦境も乗り越えて、着々とそのあゆみを進め、昭和の初めの40年の時代には、國學院久我山高校という男子校として、特にラグビー部の全国大会優勝や野球部の甲子園出場などでスポーツの強い質実剛健な東京の学校として全国にも名を馳せました。
そして次なる世代の40年間では、1985年に高校女子の設置とその後数年で男女別学の中高一環校としてのスタートを切り、昭和、平成、令和の男女別学時代となりました。この40年では、女子生徒が増え、学業成績の良い生徒を集められるようになったりと、様々な施策が成功して、生徒の学業成績も上がり、久我山への入試の偏差値も上がり、多くの卒業生が入試の難関大学へ多数進学するように進化し続けている様です。
また引き続き、運動部活躍もあり、まさに文武両道の中高一貫校としての評価をいただく様になり、卒業生にとっては自慢の久我山となっています。
この様に久我山は、男女別学の中高一貫校というとても特徴のある教育を行っているのですが、男子については、創立35周年の記念歌、久我山讃歌に出てくるような、益荒男とういう言葉があり、まさに質実剛健を表している言葉と思います。
この益荒男の反対語は手弱女だそうですが、手の弱い女と書いて手弱女というそうですが、優しくしなやかでナヨナヨした女性のことの様です。ただ、このナヨナヨとは褒め言葉として捉えられるようです。風で柔軟にしなった竹がまたもとに戻るという、折れることのないしなやかさがある。ただ、突っ張った枝は、強そうに見えてもポキンと折れてしまいます。本当の強さは、柔軟さと粘り強さにあるのではないでしょうか。
男も女もそれぞれの良さや多様性をお互いに理解して、良い方向にその能力を活かしていければ、男女別学の良さがさらに発揮できるものと確信しております。
久我山がこうしたユニークな教育をこれからも続けて、これからの日本あるいは世界で活躍する若者を育成し続ける学校として、より一層発展することを心より願っております。
簡単ではございますが、母校の80周年のお祝いの言葉とさせて頂きます。