▲写真提供=母校

『キリン解剖記』の郡司芽久氏(59期) 母校で特別授業!

2019年に出版された『キリン解剖記』(ナツメ社・四六判・216頁・1,320円)が評判となり、数多くの新聞・雑誌・テレビ等で話題となっている解剖学者・形態学者の郡司芽久(めぐ)氏、実は久我山高校の卒業生(59期生)。その郡司氏が、6月に中学女子3年STクラス(東大・東工大・一橋など、最難関国立大学や医学部の合格をめざす特進クラス)対象の特別授業の講師を務めました。

その講演の紹介の前に、まずは郡司氏の経歴を簡単に。

中学・高校は國學院大學久我山中学高等学校。2008年に卒業し、東京大学理科Ⅱ類に現役合格。2012年東京大学農学部フィールド科学専修卒業。2017年東京大学大学院農学生命科学研究科農学国際専攻博士課程卒(農学博士)。日本学術振興会特別研究員PDとして国立科学博物館に勤務。2019年に、学生時代から10年で約30頭のキリンを解剖してきた研究者としての出会い、学び、発見の物語を著した『キリン解剖記』を出版。2021年より東洋大学生命科学部生命科学科助教。

6月7日に行われた母校での特別授業での「“研究者”になるとは」と題された講演の内容は、「校報」(令和3年7月20日号)より転載し紹介させていただきます。
  
 郡司氏は解剖学という学問の概要および自分が解剖学と出会うまでの流れと、キリンの「8番目の首の骨」の機能を果たす第一胸椎の発見に至るまでの経緯について具体的に語られた。そして現在はロボット工学など、解剖学以外の分野と連携した研究にもかかわっていることを紹介された。
 講演の最後にあたって、郡司氏は「知識は何の役に立つのか」という問いを投げかけられた。そして生徒諸君が日々学んでいる様々な知識は、それぞれの分野に関心を持つ人々とのコミュニケーションをとるための手段となることを指摘された。また、生徒からの質問に答える中で、自分は何が好きで、何に対して心が沸き立つかを敏感に感じ取ることの重要性と、自分が好きなことを周囲に伝えることによって、それを助けてくれる人物との出会いが生まれることを強調された。
 生徒諸君にとって、今後勉強や進路を決定していくうえで、多くの示唆に富んだ講演であった。

[報告:副会長・宮阪光男]

▲写真提供=母校
▲「@ニュースイッチ」より
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