学校長挨拶Greeting
平成29年新年挨拶変動の教育界を生き抜く母校
國學院大學久我山中学高等学校同窓会久我山会の皆様、新年あけましておめでとうございます。ご家族の皆様とともに,穏やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、毎年のことではありますが、昨年も運動部の試合、文化部の発表会等におきまして多大なるご支援、ご声援をいただきましたことに深く感謝申し上げます。中でも、中学ラグビー部が東日本大会において活躍、高校陸上競技部(長距離)は3年連続、20回目の都大路で勇姿を見せてくれました。その折には、応援いただきありがとうございました。昨年活躍したラグビー部、サッカー部は残念ながら全国へ駒を進められませんでした。毎年応援いただいている皆さんには申し訳ありません。ここの所、各種の試合が連続していて、じっくりチーム作りが出来ませんでしたので、この機会に力を蓄え、来年は期待に応えます。なお、全国ラグビー大会に出場している東京高校の副校長、明治大学中野高校の校長は本校の卒業生です。卒業生が率いる学校の活躍に敬意を表し、心からお祝いしたいと思います。文化部では、女声合唱部が2年連続で全国合唱コンクールに出場し、銅賞を受賞しました。13名という、出場校の中で最少人数での活躍です。定期演奏会で山友会の幹部の方々等の応援を頂いたお陰なのでしょうか。感謝申し上げますとともに29年度もよろしくお願いします。
ところで、学校を取り巻く環境には厳しいものがあります。新聞等でご存知のことと思いますが、今話題となっていることの一部を紹介いたします。まず、アクティブラーニングを授業に取り入れる動きです。アメリカにおいて大学での少人数授業における手法を取り入れる動きです。今までの講義形式だけでは宜しくないと思いますが、四十人の生徒対象でどこまでの感があります。次に、高大接続の問題に関して大学入試制度に変化があります。現在のセンター試験が無くなり、高等学校基礎学力テスト(仮称)、大学入学希望者学力評価テスト(仮称)が導入されます。その準備と並行して、新学習指導要領が平成34年から年次進行で実施されます。現場での不安は小さくありません。さらに、英語の四技能重視、グローバルリーダーの育成等々、様々な課題が山積しています。グローバル人材の育成に関しては、國學院大學が定義しているグローバル人材の基礎力「日本と日本文化の理解」「日本語の運用能力」「対人関係力・リーダーシップ」「異文化と多様性への適応力」「外国語コミュニケーション能力」を身につけることを目標として各種の教育プログラムを創出しているところです。現役の生徒達はそれらのプログラムに積極的に取り組んでくれています。さて、公立学校の私学化で、公私の役割分担が崩れてきていることも、私学で生活をしている私達にとっては重大な問題です。私学は学校ごとに様々なニーズに応えようと努力しています。本校も建学の精神を携えて、コース別に、特徴ある教育を展開しています。また、部活動の活躍は皆様が望むところでありますが、世間では部活動の顧問は教員の仕事ではないと言っているかのような発言があります。教員の勤務時間も、保護者、生徒のニーズに応えようとすれば当然長くなります。あるときは聖職としての期待をかけられ、あるときは一般的な労働者として見られと、教育の世界に生きることはた易くありません。そんな中、皆さんの母校の教職員は、國學院大學久我山中学高等学校で働くことに、使命感と生徒への愛情をもって、日々の教育活動に励んでいます。
最後に、同窓生の皆様方のご多幸をお祈り申し上げますとともに、母校への応援を切にお願い申し上げます。